収益はパンフレット代の140円だけですが、赤字にならなくて済んだのは協力してくださった方達のおかげです。
当初の目的であった、「子供達の目から見た大人達の姿」を上映後の交流会で知ることは叶いませんでしたが、これからも地域に根差した上映会を続けて行くことで、先生や親に言われたからではなく自身で選択して観に来てくれるようになるはず、と思うと同時に願っています。
上映会を開くことは目的ではなく手段
社会問題を机上の勉強ではなく自分事として考えると、批評家ではありたくないと思います。そうするには「どんな社会にしたいのか」の問いの中心に自分が立ち実践することが不可欠です。
障害者、ハンセン病、沖縄、福島、貧困、自営業、植民地、ODA等々マイノリティと呼ばれる社会問題に触れ、現日本社会の仕組みを自分なりに見つめました。
どこに問題があるかと、国、グローバリズム、GDP至上主義、メディア、教育、、、
原因追及していてもそれらと自身との距離は離れていくばかり、物見遊山の机上の空論。
福島原発事故後に目の当たりにした日本とドイツの社会成熟度の違い。
それは一体なんなのかと人に尋ね、そして自分の目で見られる機会も得ました。
当時、鎌仲監督から聞いた一言が印象に残っています
「ドイツの若者に国を信頼していますかと尋ねたら、全員「国なんか信じてない」と返ってきたのよ」と、こんな感じのことをおっしゃっていました。
日本でも「国なんかあてにならない」とはよく耳にしますが、どうにも方向が逆。
自身で考えることが大切。と続きそうなドイツからは自立が垣間みれます。
自然エネルギーと原発を常にセットでしか語れない日本の体制側の浅薄さとは雲泥の差です。
豊かさとはなにか、そして民主主義が育つ背景はなにか、社会の風土を肌で感じたいと思いデンマークへ行きました。
「成熟した民主主義の国」「福祉先進国」「環境先進国」
そう形容する時点で日本的な視点であり、どれもが狭窄から抜け出せていないように思います。
どこかに民主主義が売っているわけはなく、
福祉も環境も社会とくっつけたり離したりできるブロックのパーツなんかでもない。
底上げされた有機的なつながりを感じました。
ロバート・パットナムの言うところのソーシャルキャピタル=社会関係資本にあたると思います。
パットナムはソーシャルキャピタルを分厚くするには、ソーシャルアソシエーション=組織が多くあることだと言います。
「人が集う場」です。
自主上映会は、社会的包摂=インクルーシブ社会に向けての実践です。
課題
・主催者側であることを強く自覚し、場作り、特に意見交換が自己創発していくような環境をいかにして作るかに集中するべきだと思いました。
「いまこの時期に六ラプを観て、みんなで想いを共有する」という気持があったのですが、
二兎を追うもの一兎も得ずになるようなグラつきを感じました。
交流の場を活かそうと努めれば、自ずと場と融和し気づきが増えそうです。
・地域にポスターを貼ったりの告知活動が前日まで行えませんでした。
利益と集客が目的ではありませんが、上映会当日までもいろんな物議を醸し出すために早めの告知をしなければと思いました。
・鎌仲さんもおっしゃっていますが、六ラプは単に原発反対とか、安全かそうでないかということを言っているのではなく、また、答えも用意されていません。
自分達で考える。
答えを求めるのではなく、自分で考える。
テクニカルな話しよりも、自分の生活に入り込んでいる原発とどう向き合って生きていくか。
なぜ福島原発事故後も原発が存在できる社会を自分達は保持しているのか。
そんな会話が生じなかったのは、上映会と真剣に向き合う気持が自分に足らなかったからだと思います。だから思考の「道具」を場に提供できなかった。
和気あいあいと楽しく行いたいとは思いますが、真剣さは失いたくないです。
当日の参加人数:18人
アンケート回収 9枚
年代層:
- 一桁 1名
- 10代 3名
- 20代 1名
- 30代 1名
- 40代 6名
- 50代 2名
- 70代 1名
- 80代 1名
二人未回答
男性 7名 女性 11名
アンケートより感想
- 初めて六ヶ所村の詳しい実状を知れて良かった。
- 人事ではなく自分のこととして原発を減らしていくために何か行動したいと思いました
- 菊川さんの生き方はとてもすばらしく感心し、ぜひこれからも頑張ってほしいと思います
- 少しでも多くの方に見て頂きたいと思います
- その土地に住んでいる人達の想いや考え方が聞けて、自分のような一般市民にとってどのようなものなのか具体的に自分に落とし込んで考えるのにとても参考になった
- 近くでこういう映画を観る機会を作って頂けて有り難い
- 映画の中にもあったが中立=何もしないのではなく、こうして情報を発信していくことの大切さを感じました
- 北国の方々の強い生命力や努力、体力に大変感心致しました
- 広くPRして多くの人々に見ていただき、日本の未来を幸せに暮らせるように国政を動かすことが大切と思います
- 原発問題は専門性が高くてわからないことが多すぎます
- 自分自身の生き方の現在から見方を広げていくしかないのかなとも思われます
- 地元の人達が大きなうねりに翻弄されていく姿がやはりやるせないです
- こういう考える機会を与えてくれる映画は素晴らしいと思いました
- 手作りお菓子があったのがとても良かったです。お茶飲みながらおしゃべりする機会っていいですね
- 科学技術が難しいのは事実であるが、科学者がこれを正しくわかりやすく伝えることが大事で、そうしないと一般の人がわからなくて困る
- お金至上主義ではない世の中を考えることは、究極には必要である
参加してくださった皆様本当にありがとうございました
おかげさまで第一回目となる地域での自主上映会を終えることができました。
主催者である自分の力不足を強く感じた上映会でしたが、今後も地域に根差した上映会という形での場作りを行っていきますので何卒よろしくお願い申し上げます
